〔仮説社PublicRelations〕No.189

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〔仮説社PublicRelations〕No.189
2015年5月12日
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★目次★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

『たのしい授業』4月号の反響
 「編集委員のおたより」を中心に

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 『たのしい授業』について,毎月,主に編集委員からですが,た
くさんの感想をいただいています。でも,『たのしい授業』の「編
集委員会ニュース」欄で紹介できるのは,スペースのつごうで,ご
くごく一部。そこで,このメールマガジンで,そのほとんどの部分
をご紹介させていただいています。
 今回は,14人分のおたよりを紹介します。かなり長文です。
 なお,「おたより」は原則として原文のままです。表記などは統
一していません。


◇◇◇ 2015年4月号「読解はどうかい?」 ◇◇◇

●片山 徹(高校,理科生物)
◆「続刊の言葉」は,納得できるような出来ないようなです。イス
ラム国のやっていることは,ひどすぎるので。9.11のテロなど
は,戦争の一環という感じでしたが,ちょっと難しいですね。
◆「何よりも楽しい」は,号泣の原因がたのしいからというのが意
外で,素敵な感じです。
◆「読むことを軸として」は,山本正次さんの授業らしい内容で,
国語の授業が,高校でもこんな風にならないかなと思いました。国
語科の先生からは,非難の嵐という気もしますが。
◆今月は,何と言っても〈たのしい教師人生〉です。あと1年間の
教師人生を,どう選ぶべきか,改めて考えさせられました。生徒さ
んの授業評価が低い私としては,生徒の評価が全てと言われるたび
に,余計に落ち込みます。むしろ,校長や他の先生方からの評価の
方が高いからです。……
◆一番良かったのは,次の漫画「仮説実験を始めよう」かもしれま
せん。要点が良くまとまっていました。
◆「ワイン」も全く予想が当たらなかったので,新しい知識でし
た。グリーンページの「荒野へ」は,どうなるのか,これからのお
たのしみという感じです。

●実藤清子(埼玉・中理)
◆1「テロといじめと教育」板倉さん
 〈テロといじめと教育〉について,非常に分かりやすい話になっ
ていると思いました。板倉さんはこういうテロのような出来事にも
きちんと反応し,しかも,「このプリントが職場・その他で配られ
ることで,世の中は変わるだろう」と仮説実験しているところに感
心します。「たのしい授業誌は社会の中に生きている」と感じまし
た。
◆2「読むことを軸として」小川さん
 この山本さんの記録と小川さんの紹介は,とても心地よかったで
す。「シンプルです」と小川さんも書いていましたが,それでいい
のだと思います。山本さんの〈補足の読み方,授業の4つのステッ
プ〉は単に国語だけでなく,仮説実験授業においても,その他でも
〈読む〉ということが関わる学校教育において欠かせないと思いま
した。(上の佐藤さんの講座でも生かせていました。)
◆3「たのしい教師人生を歩む」伴野さん
 伴野さんの正直な講演にほっとした人が多いのではないかと思い
ました。伴野さんが向いている方向を,子どもも親も支持してくれ
ているのですから,何よりも素晴らしいと思います。〈授業が楽し
い〉というのは〈主食がおいしい〉というのと同じです。その主食
を準備するのも楽しいし,いろんな主食を試してみるのも楽しい。
私は時間講師になって,本当に授業だけの仕事になって,「学校は
子どもと授業だけでもつながれる」事を体験して,その他のことは
何だったのかと思いましたもの。
◆4「毎日10分の小さな幸せ」二宮さん
 読んでいるだけでも楽しくなりました。
◆「仮説実験授業を始めよう」中村さん
 中村さんの授業に関した子どもたちの何気ない反応を拾った漫画
が好きです。上手です。〈絵はわかりやすい〉というのもあると思
います。
◆「わらびもち」日吉さん
 作ってみます。楽しみです。
 「たのしい授業誌」がバラエティに富んだ内容を載せているの
で,いろいろ楽しめます。

●長澤弘明(神奈川・児童民生委員)
板倉聖宣「テロといじめと教育」
 東日本フェスティバルで板倉さんの講演を聞き,それから板倉さ
んの記事を読んで,改めて納得。
 「〈いじめ〉でも〈国際的な紛争〉でも,〈正義〉を判断基準に
してはいけない。寛容の精神をもって,仮説実験的に考え行動しな
ければ……」

●島 百合子(富山・小学校)
◆一番心に残ったのは伴野さんの「たのしい教師人生を選ぶという
こと」です。伴野さんの境遇があまりにも私とよく似ていて(笑)
共感しまくりでした。
 教室の規律など,いつも他のクラスの先生すごいよなあと感じま
す。でも自分の選んできた教師人生は我ながらナイスな選択だった
と子供たちや保護者に評価からしみじみ思います。
 最近は同僚からも評価してもらえることが多くなり幸せな毎日で
す。若いときの自分からは想像もつきません。ありがたいことだな
あと思います。
 本棚にずらりと並んだ『たの授』はその足跡のようにも見えます。
◆板倉先生の「テロといじめと教育」には迫力を感じました。終始
一貫して筋の通った主張をしてこらた板倉先生は本当にすごいなあ
と思います。
 「正義」を振りかざすことの怖さやどちらにも正義があることを
胸に刻みつけておきたいです。実験結果を大切にしたいきたいで
す。改めて強く思いました。
◆後藤さんの「何よりもたのしいってやっぱり大事だと感じたと
き」は感動して読みました。一人の子が救われたなという感じで
す。芳子ちゃんよかったねと思いました。
 表面だけでは分からないものです。先日,同僚が,勘違いしてい
る管理職に叱られる場面目撃しました。思わず同僚を弁護したので
すが,大人でさえこうです。さらに感受性の強い子供たちには,心
を込めて誠実に接していきたいと思いました。

●日吉資子(佐賀,小学校講師)
◆「こんな自分が先生に!?」七里有三・綾乃さん
 読み始めて思わず笑ってしまいました。こういう生き方もあるん
だな〜,自由だな〜なんて羨ましく思いました。続きを楽しみにし
ています。
◆「テロといじめと教育」板倉聖宣さん
 〈どちらにも正義がある〉ことを知って,正義を判断基準にして
はならない……。実験結果を大切にすること。そうすれば寛容にな
らざるを得ない。こういうことが一般常識になるためにはやはり,
教育なんですよね。
◆「たのしい教師人生を選ぶということ」伴野太一さん
 〈自信のない自分〉への自信というところがイイです。なぜだか
わからないけど安心します。「たのしい教師の道を選ぶ」ことは
「子どもの方を向いていたい」「自分を大切に正直に生きたい」と
いう人の生き方。それだけで,とても価値ある存在だと思えるとい
う伴野さんにとても共感します。勇気が持てます。うれしいです。
◆「仮説実験授業を始めよう」中村 文さん
 大きい枠で大きい字で,説明がコンパクト。キャラクターもカワ
イイし,ノウハウ本はとっつきにくいという人にもイイですね。親
しくしている若い先生にも読んでもらえそうです。
◆「国産ワインの製造量」郡 進さん
 赤ワインが好きなので読んでみました(笑)。ワインといえば,
ブドウ。ブドウといえば山梨県というイメージがあったので,予想
は素直に外れました。国産ワインと思ってずっと輸入のブドウ
ジュースから作られたワインを飲んでいたんだ〜とちょっと残念な
気分に…。でも,まぁ美味しいからこれからも同じ銘柄を買うんで
すけど。
◆「何よりも〈楽しい〉ってやっぱり大事だと感じたとき」後藤和
哉さん
 後藤さんが学級でたのしさを大事にすることで,学校生活を楽し
く過ごせるようになった芳子ちゃん。突然泣きだされたらびっくり
しちゃいますね。学級を自習にして,じっくりと話を聞くように即
行動されたところがよかったです。普通はそこまでなかなかできな
いことかもしれません。今年度は,初任研代替という非常勤の仕
事。自分がやりたい授業をするのは難しそうですが,後藤さんの記
事を読んで,「たのしさ」を大事にしていく…という原則は貫きた
いな〜と思いました。

橋本五郎(元鍼灸師
 〈憎まれっ子〉に書かれていたように,ノーベル賞の受賞者の中
から「そういえば,ぼくは仮説実験授業受けて,科学大好きになっ
た」という人が現れて欲しいですね。
◆「テロといじめと教育」を読んで,「紛争解決の基本原理」とい
うようなものが本当に存在して,それが世界の人々に真理として認
知されたら,どんなに素晴らしいことだろうと思いました。国際間
の紛争は戦争でなければ解決しないような雰囲気が常識になりつつ
あるような不安があるからです。
 教育の世界では確立している,いじめの問題など,子供間の争い
事の解決の方法を国際間の紛争にまで広げる発想に異論を持つ人も
いるでしょう。しかし,紛争の真の解決には,中立的な第三者の存
在が不可欠で,同時に,紛争当事者には,自分たちだけが正しい,
という主張を止めて,本当のことは実験で検証しなければわからな
い,という認識を持つことが大切という考えは,本当にその通りだ
と思いました。問題は,このような認識をどうしたら分かってもら
えるかです。
◆「〈たのしい教師人生〉を選ぶ」を読んで,
「〈子どもたちのため〉というのと,〈評価は子どもがする〉とい
うのは,全然違う。校内研だって,日頃の授業だって,子どものた
めです。でも評価するときは周りの教師や管理職,指導主事です」
というところが印象に残りました。政府が「国民のため」と言って
いることと構造的に同じだと思ったからです。国民のためと言いな
がら,評価するのは,国民ではなく財界であり,米国ではないで
しょうか。日本は米国の属国と言われる所以です。
◆読解授業プランの授業記録〈琵琶のたね〉も良かったです。これ
だけの文(詩)の中に8個もの述語があってびっくりしました。そ
して,実際に「さぎょう3」をやる中で,詩の深い理解が出来るよ
うになることが分かりました。松島の大会で木村さんの話を聞いて
いましたが,この記録を読んで,初めて読解授業というものを理解
することができました。難しい文章に出会ったときの読解にも役立
ちそうなのが,何よりも嬉しい事です。

●肥沼孝治(埼玉,中学校・社会)
 4月号で特に良かったのは,次の3点です。
◆(1)続刊の言葉「テロといじめと教育」(板倉さん)
 寛容の精神/仮説実験の精神の大切さを掲げて,私たちは日々の
実践に取り組んでいくのだという決意を,あらためて感じました。
世界的なイジメの構造の中で,これだけ自由に主張ができることが
うれしいです。
◆(2)〈たのしい教師人生〉を「選ぶ」ということ(伴野さん)
 「主体的に仮説実験授業を選び取ってきたのか?」と直に問われ
ると,ちょっと戸惑うところはありますが,これまで30年以上,
仮説およびたのしい授業から離れなかったところをみると,そんな
気もします。若い伴野さんの資料は,そういう哲学的な問いが入っ
ていて素晴らしい。
◆(3)「国産ワイン」の製造量(郡さん)
 最初に公開編集会議でこの資料を拝見した時,常識がひっくり返
される思いがしました。産業も生き残るために必死なのだと思いま
した。

●長沼麗子(茨城,会社員)
◆教室でも使える遊び
 「100」に線を1本書き加えて数を増やしたり減らしたりする
のは,考えるのも楽しかったです。別解も思いついたので,編集部
におたよりも出そうと思います。
◆たのしい教師人生を選ぶということ
 最近少しへこんでいた私を元気づけてくれる文章でした。楽しい
教師生活を過ごすためには,子どもたちと向かい合うというより,
子どもたちとおなじ方向を向くことが必要なのだなあと思いまし
た。若い先生が楽しく充実した教師生活を送っていることは嬉しい
です
◆「こんな自分が先生に!?」
 向こう見ずというか,出たとこ勝負の生き方が出来るなんて羨ま
しい! 爪のアカを貰って煎じて飲みます! カッコいい人生歩ん
でいますね。奥さまもまた魅力的な方ですね。次回も楽しみです
◆仮説実験授業を始めよう
 マンガという手法でたのしい授業がわかりやすく紹介されていて
イメージが伝わりやすいと思います。イラストも親しみやすく読み
やすかったです。
◆その他
 欲しい商品がたくさん紹介されていてわくわくしました。
 「タンブルパンダ」
 「おはなし迷路ポスター」
 「歴史スペクタルゲーム」
はぜひ入手したいです

●西村尚子(山口,会社員)
◆4月,新学期の始まりにふさわしく,たの授の本のあちらこちら
に,新任の先生やなにか迷える先生に,「とにかく,取り組みやす
いものから,子ども達と楽しい事をやってみようよ」というような
メッセージが感じられたと思います。
◆テロといじめと教育
 イスラムについては,後藤さんの事件が起きた頃から,日本人も
ひとりひとりが,しっかり考えなければいけない問題となったなと
感じていました。
 いつになく新聞に目を凝らし,いろいろな人の論説も読んだりし
ましたが,感情的になりがちな思いを,どのように処理すればいい
のかと思っていました。
 板倉先生の「両者の対立に巻き込まれず,完全な中立の立場に立
たなければならない」との言葉に,感情に流されがちな解決は決し
て良い結果を産まないと,あらためて感じました。
 「寛容な精神を持ち冷静な判断」のもと,第3次世界大戦はなに
があろうと防がなければならないのです。
◆「国産ワイン」の製造量
 ワインのおいしさが最近少しわかってきたので,興味深く読みま
した。
 しかし,製造量ナンバーワンが神奈川県とは! びっくり。
 からくりは,輸入ぶどうにあるようす。国産の安価なワインは,
外国産のぶどうジュースから作られていたのですね。
 なにか,だまされた感じ。よく考えて購入しなければと思います。
 しかし,日本国内のワインの消費の伸びに,日本人の食生活の変
容も感じました。食事の内容が 多様化するのも悪くないかもしれ
ません。

●須崎正美(埼玉,定時制高・理,講師)
板倉聖宣さんの「テロといじめと教育」
 〈教育現場での紛争解決の基本原理〉と〈国際的な紛争解決の基
本原理〉とが共通していると言い切る板倉さん。さすがです。
 「〈いじめ〉でも〈国際的な紛争〉でも,〈正義〉の判断基準で
はなく,寛容の精神をもって,仮説実験的に考え,行動しなければ
いけない」ということを改めて感じました。
◆伴野太一さんの「〈たのしい教師人生〉を“選ぶ”ということ」
 「〈たのしい教師の道〉を選ぶこと」は,長年仮説をやっている
と,全く当たり前のように思えたのですが,改めて考えさせられま
した。そして,仮説実験授業の評価基準(子ども中心主義)が,教
育界の常識になるのはいつなのかな?と思った記事でした。
◆中村文さん「仮説実験授業を始めよう」
 とてもたのしく,分かりやすい仮説実験授業のマンガによる紹介
です。仮説実験授業のことがこの中に濃縮されているように思いま
す。誰でもとても興味を持って,仮説をやってみたいと思うでしょ
う。
◆小川洋さん「読むことを軸として」
 「あめだま」は,とてもたのしいお話です。でもこんなに多くの
子どもたちが「この話のオチ」に気づいたのにビックリです。私は
気づきませんでした。しかし,多くの子たちが予想どうりになるこ
とを確かめるのも,ワクワク,ドキドキするものです。何度読んで
もワクワク,ドキドキする文でしょう。

●池田修二(神奈川,小学校 ベスト3です。
◆1. 続刊の言葉 「テロといじめと教育」 板倉清宣さん
 科学と教育と平和は切り離せないですね。たの授創刊から30年
以上経過しましたが,政治的な問題,社会的な出来事に対しての先
生のお考え,お話を随所でお伺いできました。中東に関わる問題
は,先の見えにくい一筋縄ではいかないもの,学校で働いていて,
我々が現場で何をしたらいいのか,その都度示唆を与えられた気が
します。先生のお話は,その時の私の問題意識にいつも合致してい
るのです。本当の平和教育とはなんだろうか,迷っていた時も,仮
説実験授業をやり続けている中で自分に自信を持ち,他者をも認め
ることができる民主的な社会の構築を目指せることに,共感し,思
いを強くしてきました。誰かの恣意ではなく,実験によって真理が
見いだせる民主的な営みを,一教室の中で出来るという事に感動し
て来ました。
 今回の「イスラム国」問題,尊い生命が失われ,胸を痛めていま
した。沈鬱な現状に暗くならざるを得ませんでした。「教育の内容
と方法を大きく変えれば,すべての子どもたちを科学好きに出来
る」創刊時から現在まで,仮説実験授業のじわじわとした浸透を実
感しています。いくつもの教育運動が立ち消えた感がありますが,
仮説実験授業は確実に根を張り,枝を付けつつあると思います。
「たのしい授業」はNo.433になるとか。創刊当時からの愛読者の私
は,感慨深いものがあります。と共に,時代の節目節目で指針をも
らえたような気がしています。学校にはびこる(?)いじめ問題
と,今回の「イスラム国」の問題の関連,まさにその通りだと思い
ます。〈どちらにも正義がある〉ことの教育,どうかどうかこの文
章がたくさんの人に読まれることを願うばかりです。
 微力ですが,私もコピーして,知り合いに配りました。p.13に
私たちが〈科学実験〉で重視するのは,〈仮説への期待〉ではな
く,〈実験で試された結果〉なのですという箇所がありました。社
会の情勢はそれを証明していますね。願わくば,泥沼化を避けたい
です。我々がすることは,「たのしい授業」を子どもに提供するこ
と。意を強くして明日に臨めます。「続刊の言葉」身震いがするほ
どでした。
◆2. 〈たのしい教師人生〉を「選ぶ」ということ 伴野太一さん
 仮説実験授業をやっていると,他の教師とは生き方が違ってきま
す。価値基準が違ってくると,学校のいわゆる「常識」を疑ってき
ます。p.80の中さんの言葉は,仮説に関わる誰しもが共感するの
ではないでしょうか。必然的にアウトローになる。まさにそうです
ね。孤立するかもしれません。でも,自分の道を歩みたいのです。
子どもを評価基準として。それまでには挫折も迷いもあると思いま
す。右顧左眄してしまう場合もあると思います。余計な横槍も入る
と思います。「将来の為だ,そんなことはやめろ」そんな言葉に幾
度であったことか。でも,先月号の感想でも書きましたが,仮説実
験授業のあとの子どもの感想文が生き方を変えてくれたのです。教
師10年目の伴野さんのp.87の〈強かに,しなやかに〉は仮説教師
の気持ちを代弁していますね。こういう生き方を選んでたのしい。
教師生活30年を超える私も同じです。子どもの感想文が生き方を
変えてくれました。伴野さん,素敵な文章をありがとうございま
す。
◆3. 「国産ワイン」の製造量 グラフで見る世界322 郡進さん
 私は山梨県出身です。今は介護のために山梨と横浜を行ったり来
たりしていますが,時々は山梨でワインを購入します。山梨は「ワ
インの名産地」と信じていました。それどころか,山梨はワイン製
造量で断トツの1位だと思っていました。した。しかし,郡さんの
文章で,見事に認識を改めました。言葉にこだわることで,色々な
世界が見えてきますね。観念的には「国産ワイン」という表示があ
ると,ブドウも国内産だと思っていましたから。「輸入ブドウを
使った国内で製造されたワイン」も「国産ワイン」なのですね。そ
ういえば,牛肉も「国産牛」「和牛」という区別がありますもの
ね。しかし「国内産のブドウを使ったワイン」も山梨が1位ではな
いのですね。びっくりです。半分くらいは山梨産だと思っていまし
た。今度ワインを選ぶときには,ここで得たことを意識すると思い
ます。p.114のグラフ,p.116のグラフ両方とも目からうろこで
す。
◆4. 全国サークル案内
 毎年4月号は楽しみです。しかし,全国にはいろいろなサークル
がありますね。最初は入りづらいとは思いますが,色々な人にサー
クルの楽しさを知ってほしいです。そこには,きっと素晴らしい出
会いが待っていると思います。
◆5. ワインボトルの絵を描こう  福島純子さん
◆3と関連して楽しめそうです。まずは自分で描いてみたいと思い
ます。

●長崎平和(東京・塾講師)
◆郡さんのワインのグラフは見事に予想ハズレまくりでした。山梨
県が1位と自信をもってたのに。そっかあ。ほとんど「国産ではな
い」のですね。日本は酒に関しての文化レベルは相当低いですね。
ビールだって昔は麦とホップ以外に米が入ってたし。日本酒だって
醸造用アルコールが入ってるのがメインになってるし。ぼくには醸
造用アルコールセンサーがついてるらしく,醸造用アルコールが
入ってる日本酒を飲むと拒否反応が出ます(^^;)。飲み屋に行く
時も,いちいち店の人に「こちらはビールの銘柄は何ですか?」と
訊いて訝かられます。日本酒も純米酒にこだわります。そっかワイ
ンもいい加減なんだな。ぼくはワインは全く飲まないので別にいい
です。なんか日本人はバブル以降ワイン飲みたがる人が増えたとい
う印象です。
 伴野さんの講演記録。ぼくは講師生活は平成の年度とイコールで
すが,何度もクビを経験して,この年齢になっても業界で浮いてい
ます。なぜだかはぼんやりとは判っていたけど,今回この文章読ん
で,自分のぼんやりがちゃんと対象化されたなあという思いです。
伴野さんが引用された中さんの言葉。あれにつきます。学校だけ
じゃない。実験結果なんてどーでもよくて,っていうか実験なんて
概念がそもそもなくて,予想の段階で「スバラシイ」と自己陶酔に
入ってる。そして発言力のある人の自己陶酔を共有できない人,そ
れは講師だけじゃなく生徒さんサイドも,ハブられるんだと思いま
す。
 自分の生き方は好きだけど,それでは飯は食えない。生きていく
ことに向いてないって歌詞がAKB48の歌にあったけど,ホントに
しんどいですよ。でもやめられない。困ったなあ。

●岡田克己(神奈川・小,校長)
◆「読むことを軸として」(小川 洋)
 山本正次さんの淡々とした授業にあこがれていました。教材の細
部を読み解くことより,音読を主体としてまるごと教材文を読み味
わおうという流れに共感したからです。そうしてやった「あめだ
ま」の授業をしたときのことを思い出しました。子どもたちがどん
どん音読名人になっていく様が楽しかったです。
◆「〈たのしい教師人生〉を「選ぶ」ということ」(伴野太一)
◆「仮説実験授業を始めよう」(中村 文)
 新年度初っぱなにふさわしい文章とマンガでした。期待と不安の
入り交じった4月,新たな決意で何かを考え始めるときの一つの指
針になるものです。まあ,結論は「仮説実験授業を始めよう」なの
ですが,その考えと方法をセットにして提示してくれました。
◆「何よりも〈たのしい〉ってやっぱり大事だと感じたとき」(後
藤和哉)
 今月の「学級ドラマ」の中で,一番感動的でした。「学級ドラ
マ」という言い方は,決して皮肉ではありません。純粋に,クラス
の中には感動・恐怖・笑い・涙などが詰まっていると思うからで
す。
 うまく言葉で言い表せないけど,もやもやした気分の子。その子
の胸の内を垣間見せてくれる文章でした。
 勝手なことをしているような子どもも,みんな何かに悩んで苦し
んでそして克服したり挫折したりしている……そのことを知ってい
ることこそ,児童理解の第一歩だなと思いました。
◆「テロといじめと教育」(板倉聖宣
 毎年,「続刊の言葉」が楽しみでした。そして,もしかしたら
「休刊」「廃刊」になっていたら,どうしようとおののいていまし
た。
 よかった。今年も「続刊」だった。今年度もあかるくたのしい授
業や教室の情報を発信してください。

●山田晃靖(福井,小,ふれあい)
 新しい学期,学年が始まりました。新しく中学1年生になった子
どもたちが,帰り道,楽しそうに話しながら歩いている姿を見かけ
ました。自動車に乗っていた私が合図すると,あっ!という表情で
手を振ってくれました。初々しい制服姿でした。学校でも楽しいこ
とがたくさんあるように。
◆1. 続刊の言葉:テロといじめと教育
 国際間の争いも,学校で起こるいじめも,人間と人間の関係で起
きる点は同じ。それならば,解決の道筋も根底は同じであること改
めて味わいました。
 「その対立を治めようとするなら,両者の対立に巻き込まれず,
完全な〈中立の立場〉に立たなければならないというのが教育現場
での紛争の処理の経験が生み出した教訓です。」このことは「たの
しい授業」に掲載されてきた記録から,いくつもの実験結果が出て
いますね。
 正義で突き進むことの怖さ,どのような状況にあっても〈寛容の
精神〉を工夫して平和的に解決してきた先人の知恵などを学んで,
活かさなければならないと思いました。
◆2. 読むことを軸として
 山本正次先生の「よむ」「とく」「かく」「かたる」のすっきり
したステップは,だれでも学んで実践できます。先生がどんどん説
明したり教えるというところもいいです。先生が余計なことを言わ
ないからテンポがよく,かえって子どもたちの中にイメージがふく
らむのはそうだと思います。
 子どもたちが楽しいと感じる〈平明な授業〉を続けることが大切
です。
◆3. 読解授業プラン/授業記録 枇杷のたね
 主語と述語を明確にすることが読解のポイントという視点が,シ
ンプルで,何度も読み返すうちに,なるほどと思いました。視点が
はっきりしていて,それをもとにプラン化し,子どもたちも楽し
かったのですから,やってみたくなります。
 それには,よい教材文を見つけることが大切だと思いました。
◆4. 〈たのしい教師人生〉を「選ぶ」ということ
 〈自信のない自分〉への自信というところが,若い頃の自分の姿
と重なりました。中さんが言われていたことは,若い頃,迷いなが
ら仮説実験授業をやっていた自分の気持ちと同じです。
◆5. ワインボトルを描こう
 へーっ,こうやって描けばいいんだ。口絵写真を見るとどれも本
物っぽい感じが出ていますね。ぼくにも描けそう。これだけ描けれ
ば,子どもたちが集中するのも頷けます。
 
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仮説社のメールマガジンをお読みくださいましてありがとうござい
ます。弊社発行の月刊誌『たのしい授業』や書籍をお読みくださっ
ている読者のみなさまや,仮説実験授業を実践,あるいはこれから
実践してみたいと考えている方などに,弊社の新刊情報を少しでも
早くお知らせできたらと思い,このようなメールマガジンを発行し
ています。そのほかにも,『たのしい授業』の情報,新しい実験器
具やおもちゃの情報もいち早くお伝えできればと思っています。当
メールマガジンへのご要望などございましたら,下記メールアドレ
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