〔仮説社PublicRelations〕No.180

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〔仮説社PublicRelations〕No.180
2015年3月4日
http://www.kasetu.co.jp/
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★目次★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

『たのしい授業』2月号の反響
 「編集委員のおたより」を中心に

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


 『たのしい授業』について,毎月,主に編集委員からですが,た
くさんの感想をいただいています。でも,『たのしい授業』の「編
集委員会ニュース」欄で紹介できるのは,スペースのつごうで,ご
くごく一部。そこで,このメールマガジンで,そのほとんどの部分
をご紹介させていただいています。
 今回は,14人分のおたよりを紹介します。かなり長文です。
 なお,「おたより」は原則として原文のままです。表記などは統
一していません。


◇◇◇ 2015年2月号(431号)たのしさを忘れない ◇◇◇

●片山 徹(高校,理科生物)
◆「バレンタインデー…」は面白いですが,高校では反応が違う気
がします。ラブレターの授業はやってみたいですが,やり方が今ひ
とつわかりません(国語プランを持っていないので)。
◆「たのしい理科を…」は,本当に楽しそうでした。
◆「感動の離任式」は,来年定年で去るとき,どうかなと思いました。
◆「誕生日には手品を」は,そういうやり方もあったかと,思いま
した。担任を持っているときは,いつもハッピーバースデーを歌っ
ていましたが,こんな方法でやったら,楽しさも倍増したなと思い
ます。もう担任を持たせてもらえないので,出来ませんが……。
◆今月号は,何と言っても「フリーメーソン…」です。やっと始
まった感じですが,最初に断りがあるように,すっきりそうだと言
う感じでないのが残念ですが,これからの展開に期待します。
◆そして,「仮説〜で表彰されました」も,去年私も大阪府教委か
ら表彰されたので,身近でした。挨拶はありませんでしたが。私の
表彰の理由の半分は,「小学生の科学教室」をしたことなので,仮
説のおかげでもあります。

●肥沼孝治(埼玉,中学校・社会)
 2月号で特に良かったのは,次の3点です。
◆(1)1700年代の科学とフリーメイソンの科学者たち(板倉さ
ん,多久和さん,実籐さん)
 いよいよフリーメイソンについての連載が始まりました。
 キリスト教の縛りの少ない環境の私たちが,フリーメイソンにつ
いての「謎解き」をする時が近づいたのです。これから連載をまと
めて,仮説社から本が出せれば,さらに素晴らしいと思います。
◆(2)たのしい理科をありがとう!(出口さん)
 小学6年生との最後の仮説実験授業は,《電子レンジと電磁波》。
 10年前の授業ということが書いてなければ,つい最近の授業の
ように感じられるのではないでしょうか。
 出口さんの授業は,卒業する6年生たちにとって,最高のプレゼ
ントになったと思いました。
◆(3)感動の離任式(市原さん)
 サークルでいっしょだったため,新任以来,市原さんのことを拝
見してきた私にとって,市原さんの活躍はすごくうれしいことで
す。
 さらに最近では,仮説実験授業自体の興味も深められていると
か。さらに成長する姿を見られる日も,そう遠くないことでしょ
う。
 そのほかにも,◆根本さんの「バレンタインデーで楽しむ3つの
授業」や,◆由良さんの「仮説実験授業で表彰されました」など,
たのしい記事が満載でした。

●長澤弘明(神奈川・児童民生委員)
◆平尾二三夫「科学のたのしさが広がるとき」
 「わくわく」で,平尾さんに共感する出来事がありました。〈も
し原〉をやった直後,参加した兄弟のお母さんから,「家に帰って
兄弟で熱の入った説明をしてくれた」という話がありました。
◆小川洋「みんなで元気に怒られようよ」
 小川さんとは古くからのつきあいなので,真っ先に読んでいま
す。いつも自身の失敗談を例にしているのもいいですね。
◆丸山秀一「鉛筆の芯は電気を通すか」
 「鉛筆やシャープペンはどれも電気を通すもの」とだけと思って
いました。今まで,電球がつかないものに出会ってなかったからで
す。でも,これを読んで,いろいろ試したくなりました。

●中西 康(三重,小学校専科)
◆板倉・多久和・実藤「1700年代の科学とフリーメイソンの科学
者たち」
 久しぶりの板倉先生の論文でわくわくしながら読みました。そし
て実際迫力があって,ぐんぐん惹きつけられました。
 特に,107ぺ「その当時のヨーロッパ世界にとって最大の問題
は,ガリレオの地動説の出現に伴う『聖書』と真理の食い違いの問
題だった」という指摘から,今後,この論文が明らかにしようとし
ていることの重要性が感じられてぞくぞくしました。おもしろいで
す。今後も楽しみにしています。
◆平尾「科学のたのしさが広がるとき」
 平尾さんの《もし原》のガリ本=授業ノートは,20年以上前に
買ってまだ愛用しています。
 そのガリ本にも,《もし原》をたのしく学ぶ子どもたちと平尾先
生の様子が描かれていて,ボクの記憶に残っています。
 さて今回の記事は,〈頑迷な教員〉と,〈柔らかい脳みその1年
生とお母さん〉の対比が,意図してさらっと書かれているように思
いますが,この書きぶりがなかなかよろしいですね。
◆由良「仮説実験授業で表彰されました」
 組合と教委が共催している研究会があるのですね。2年間,組合
の執行部に関わっていたので,その点にも興味を持ちました。
 じつは,ボクの勤める市にもそういった研究会がありますが,表
彰制度はありませんので,「へえ〜。なるほど〜。そういう試み=
実験もいいかもなあ」と思いました。
 由良さんが,そういう研究会で仮説実験授業を普及させようと努
力されてきたこと,そしてそれが評価されたことが,ボクにも嬉し
い話題でした。
◆根本「バレンタインデーで楽しむ3つの授業」
 若い先生に教えてあげたら,全員マネしてくれたとのこと。わか
る気がします。
 「見せるな」「食うな」「泣くな」「泣かせるな」の4原則もい
いですね。
◆内山「誕生日には手品を」
 人間,やっぱりきっかけが大事です。それに,続けるにも何か基
準のようなものがあるといいと思います。
 だから,内山さんのように「○○日は**を」という基準(習
慣)を作るのがいいと思いました。
 そうすると,生活全般にも応用がきくなあと思うのです。

橋本五郎(元鍼灸師
◆今月号は,フリーメイソンの科学者たちが一番良かったです。
ヨーロッパで科学が途切れず発展した背景に「自由と寛容の精神を
重んじた集り」があった,という指摘に納得できましたが,イギリ
ス王が「近代フリーメイソンの発足に積極的に関与した」のはなぜ
なのかは,分かりませんでした。キリスト教と対立していたからな
のでしようか?
 それから,「フリーメイソンの設立時期のヨーロッパ全体の思想
的な状況」という表現からそれでは,現在のヨーロッパ全体(ある
いは日本全体)の思想的な状況はどうなっているのだろう,という
疑問が生じました。過中にあると遠目で見れないので,正しく認識
できないのでしょうか。
 今月号を読んで,なぜフリーメイソンなのか,よく分かりまし
た。今後の展開が楽しみです。
◆「感動の離任式」もよかったです。教師1年目の生徒や保護者の
先生の言葉には,失礼ですが笑ってしまいました。それだけに,そ
の後,仮説実験授業によって大きく成長し,生徒たちに慕われる先
生になって,ほんとうに良かったと思いました。そして,10年間
の人生というか教師生活そのものを実験と捉えて,「実験の結果が
明らかになってきた」と評価していますが,その視点が新鮮でし
た。
◆「科学のたのしさが広がるとき」を読んで,1年生から原子,分
子の世界を豊かに,楽しくイメージしている姿がイキイキと描かれ
たすばらしい記録だと思ました。〈お母さん,この世の中には,何
種類の原子があるか知ってる?〉という問いかけを知って,お母さ
んの驚きも想像と同時に,小さな科学者というより哲学者をイメー
ジしてしまいました。

●小田富生(和歌山,無職)
◆表紙の錯視の「バレンタインディにキミのハートを揺らす?」面
白いです。以前,北岡明佳氏の作品「蛇の回転」を見た時には本当
に驚きでした。静止画が動いて(回転して)見えるのですから本当
にびっくりでした。本誌で紹介されていた「オオウチの錯視図」の
HPも見ました。北岡氏のHP(錯視のページ)も面白いです。こう
いうものは大好きで,トリックアート的な展示会場には,昔から興
味を持って出かけています。
采女さんの「手回し直流・交流発電機」に興味を持ちました。ス
イッチ一つで直流と交流を簡単に切り替えることができるってどん
な仕組みになっているのかと思いました。また,「ギアが壊れやす
い問題も解消しました」とありましたから,その仕組みも興味あり
ます。鉄道模型の動画も良かったです。実践記録の中で文字以外の
情報が,静止画(写真)から動画になる時代ですね。最近は,
「AR」とかいうすごいものがありますが,とりあえずは「ユー
チューブに動画を限定公開でアップし,そのURLをQRコードにし
て文書の中に入れる」というのが比較的簡単に出来る方法じゃない
かなと思います。そうすれば,読む方もスマホで簡単に動画を見る
ことができます。
◇「世界の国旗」のスマホアプリをさっそくダウンロードしまし
た。なかなかの優れものですね。

●実藤清子(埼玉・中理)
 まずどきどきしました。でもたのしい授業にのるとそれらしく見
えるのが不思議でした。フリーメイソンの記事のことです。すばら
しい編集人がいて良かったと思っています。
◆1 1700年代の科学とフリーメイソンの科学者たち
  ヨーロッパの科学は,ローマ教皇が地動説を断罪しても,その
進歩を止めることなくその発展を続けました。
 「キリスト教の強いヨーロッパの国々でどうしてそういうことが
できたのか」
 そして思いついたのは「自由と寛容の精神を重んじた集まり」の
存在でした。だからこそ,「クリストファー・レンが名誉議長と
なった」ということを知って,すぐに「〈フリーメイソン〉こそ,
その〈自由と寛容の精神を重んじた集まり〉ではないか」と考える
ようになったのです。
 〈 科学と歴史〉に楽しみながらも向き合ってきた人が言える言
葉だと思いました。板倉さんしか言えません。
 イギリスの王家の「ヨーロッパ全体のキリスト教をどう考える
か」という構想と無関係に実現したとは考えられません。
 これについても同じです。
 板倉さんが世界で初めて謎解きをしているのだと思います。なん
だか人間ってすごいと思いました。
◆2 みんなで元気におこられようよ 小川さん
 小川さんのこの文章はとても参考になります。このような出来事
に対しこのような話をする小川さんの余裕。牧さんの「小言いわれ
りゃ頭が下がる。小言頭の上を行く」人生訓ですね。
「2割以上の法則」も実験結果の読み取り方として知っているとい
いことだと思いました。
絵本『ねこのピート』はYou Tubeで見てみました。子どもたちに
とって素敵な絵本や歌を作っている大人たちがいるんですね。子供
たちも誇らしそうに歌っていました。
◆3 たのしい理科をありがとう 出口さん
 出口さんが小学校で理科の専科の先生をやっていたとは知りませ
んでした。すっかり数学の先生だと思っていました。〈仮説実験授
業〉は,こんなふうに自分の人生を変えてまでもやってみたいもの
なのですね。《電子レンジと電磁波》未来人への素敵な贈り物だと
思います。私も何回かやりました。贈り物として。

佐々木邦道(千葉・小学校)
◆1.科学の楽しさが広がるとき
 1年生で「もし原」をやるときの苦労が少し伝わってきました。
1年生は,足並みをそろえることを強要される文化がありますから
ね。
 しかし,それにもめげず,子ども達の評価を信じて,(仮説実
験)実践していく平尾さん。その実験結果が,子ども達に表れたば
かりでなく平尾さんの本を探して,分子模型を作ってしまう保護者
まで表れるという本当に,もし原の威力を思い知らされる展開に驚
きました。
 「この本お薦めです」の場面が,特に印象に残りました。こんな
ふうに懇談会で話が盛りあがったら,同僚の意見を無視してやっぱ
り良かったんだ!と思う事ができるでしょうね。
◆2.みんな元気に怒られようよ
 専科の授業には気を遣います。専科の先生の力量が高く,楽しい
授業をやってくれたり,子どもの気持ちをわかってくれる先生なら
嬉しいのですが,子どもとも,私とも波長が合わないときには困り
ものです。
 この記事は,そういった先生に,クラスの子どもが怒られたとき
の対処の仕方という感じで書かれていて,他の高学年の先生にも使
える記事だなあと思いました。「叱られ方を教える」ことも,こう
いったときには,必要だと思います。
◆3.えんぴつの芯は電気を通すか?
 えんぴつの値段,えんぴつの濃さに分けて,実験を進めていると
ころが良かった。ハイユニとかトンボ「モノ」などの高級えんぴつ
は,炭素の含有量が多いと思っていましたが製造過程とその方法に
違いがあったんですね。市販のえんぴつを全部そろえて実験したと
ころがすごい!
 是非,シャープペンの芯でもやって欲しいです。

●高野 圭(北海道・高校理)
◆バレンタインデーで楽しむ3つの授業
 まず,季節や行事の実施月に合わせて,載せてくれる仮説社に感
謝(笑)。
 読む前までは,意識していなかったものも,意識してやってみる
きっかけになるし,子ども達にとっては気持ちがタイムリーだから
こそ,それに合わせて「何かやりたいな」と思えます。(という
か,たの授を読むことによって,思わせてくれます。)
 記事の内容としては,「根本さんが具体的にどんな話をしている
のか」というのが書いてあるところがいい。
 そのまま,そっくりマネしようと思うところもあれば,「これは
キザすぎるから,ボクらしくしゃべろう」なんて考えるところもあ
るけれど,プランの内容や本の内容だけではなくて,そこから根本
さんが伝えたい,しゃべりたい内容が書いてある所が,この記事の
一番の魅力だと感じました。その文を読んで「面白そうだな・マネ
したいな」と思えます。
◆感動の離任式
 純粋に「うらやましいな」の一言です(笑)。そして,もっと知
りたくなります。
 他の先生が「6年間で積み重ねてきた結果」「市原先生の人柄」
と言うけれど,それはいったい何なんだろう?
 後半の部分で「仮説実験授業ではおしつけをしないという考えで
ある」「当たり前と思っていたことの意識を覆してくれた」という
ところから,「そういう気持ちを大切にして子どもたちと接してき
たからあんなに歓迎してくれたのかな」とまとめてくれています
が,市原さんは,具体的にどんな風に子どもたちと接してきたのか
な?
答えとして「仮説実験授業をすることです」「おしつけをせずに普
段から子どもと接することです」「教育界の当たり前を疑って生活
することです」というものだとすると,もっと具体的に,どういう
事なのかな?
 そんな,市原さんやその実践内容に対して,知りたくなる資料で
した。
◆みんなで元気に怒られようよ
 とても良い資料でした。今月号で一番好きです。
 最初の「悪さした子が複数だと安心」という話も,「こんな視点
があるのかー」と驚きです。でも,子どもたちの人間関係を考えれ
ばその通りな気がしてきます。
 また,お説教の話も,図工のK子先生が来てくれたおかげで,小
川先生の説教が笑いを誘うような説教で終わっている。こんな伝え
方もあるんだなー。
 これだと,どんよりしたり,シーンとしたまま帰りを迎えずにす
みそうです。「他の先生が叱っていたときに自分は追い打ちをかけ
ない」という考えも良い。
 その場の空気や,叱っている先生に気を遣って,どうしてもその
まま自分でも,続けてそのテンションに合わせて怒っちゃいそう。
 だけれど,「続けてそのまま怒る」ということに対しては,「空
気」や「最初に怒った先生」のために怒っているような気がして,
子ども達の気持ちは無視しているような気がします。
 何のために叱るのか?がよくわからなくなってきそうな気がしま
す。
 最後の「2割の法則」についても,すごく納得します。「自分の
伝え方が悪い」という事を,ボク達教師は,あまりにも意識をしな
い気がします。自分の事は棚に上げて,すぐに子ども達が悪いよう
な論調に職員室でもなっている気がします。
 僕は5年ちょっと,会社員で営業の仕事をしていたけれど,モノ
を買ってくれなかったときに,まず考えるのは「売り方」でした。
営業なので。次に考えるのは「モノ自体」でした。
 モノ自体については,その部署にフィードバックする…なんて感
じでした。
「お客が悪い」なんて発想が,会議の中ででてくることはまずあり
ません。そんなことを思い出しました。
 感想から少しずれてしまいましたが,今月号の小川さんの資料に
は,短い中に「知っておいた方がよいこと」「すぐに納得できるこ
と」がつまっているなと感じました。
◆1700年代の科学と,フリーメイソンの科学者たち
 僕は科学史は全然詳しくないのですが,「続きが知りたい!」と
思いました。
 ニュートンやフックに関しても,「そーなんだー」と新しく知
り,科学史をさらっとでいいから知りたいなーと思い,資料で紹介
されている「科学と科学教育の源流」を思わず買ってしまいまし
た。

●林 純一(京都・高校・大学講師,理)
◆1.丸山秀一「鉛筆の芯は電気を通すか」
 鉛筆の種類によって電気の通し方が違うのは感じていましたが,
これほどきちんと集めて比較してくださったのはありがたいです。
とても興味深く読みました。
◆2.平尾二三夫「科学のたのしさが広がるとき」
 小学校1年生でも「原子の世界」を楽しんでくれることがよく伝
わってくる資料でした。
 平尾さんの話を聞いて,子どもたちのようすを見て,お母さんも
安心されることでしょう。
◆3.出口陽正「たのしい理科をありがとう!」
 最後に授業に《電子レンジと電磁波》はいいですね。たのしいこ
とは必ず思い出に残ることでしょう。
 4.その他
 それ以外にも「いいな!」と思える記事がたくさんあって,一気
に読んでしまいました。
◆由良文隆「仮説実験授業で表彰されました」
 長く発信し続けることが大切だと思いました。
◆戸倉則正「シュリンクシート」
 推薦した写真が掲載されてうれしいです。
板倉聖宣「1700年代の科学と フリーメイソンの科学者たち」
これからの展開を期待します。

●日吉資子(佐賀,小学校講師)
 マイベスト5……と思っていたら,ベスト8になってしまいまし
た。
◆「思えば遠くへ来たもんだ」淀井泉さん
 続きを楽しみに読み始めました。突然のスランプをどのように乗
り越えられたのか。悩みながらも絶え間なくサークルや研究会に参
加して「やり続けることが大きな力になるような気がします」とい
う淀井さんの言葉がとても心に残りました。最後の「子どもが救っ
てくれた学習発表会」ではもしも自分だったら……と思うとやはり
動転して何も考えられないと思いました。楽しい授業を共有した子
どもさんたちとの絆を感じたお話でした。
◆「たのしい理科をありがとう」出口陽正さん
 陽だまりのような温かさが伝わってくるような授業の記録でし
た。出口さんでも,心の中では「もっと授業にのってきてくれたら
いいのにな」と思うことがあったり,ザワザワが続いて予想の人数
が合わずにイライラすることもあったりするんだ…と思うとちょっ
と安心している自分がいました(笑)。でも,どんなときも子ども
さんの気持ちと授業の楽しさを大事にずっとやり続けられたという
ことが,感想文でもよくわかりました。
◆「みんなで元気に怒られようよ」小川 洋さん
 小川さんの紹介してくださるエピソードは,いつも「あるあるこ
んなこと〜」と心の中でつぶやきながら読ませていただいていま
す。「6年1組の子どもたちとの日々」では,「他の先生が叱った
ときに自分は追い打ちをかけない」ので,結局お説教のはずが笑い
を誘うような話になっていくところ,ほのぼの笑えました。「2割
(3割)以上の法則」も,うなずけるお話でした。「かなりさいこ
う」という,『ねこのピート』さっそく調べてみます!(調べまし
た!内容,音楽,かなりさいこうですね!)
◆「科学のたのしさがひろがるとき」平尾二三夫さん
 全編どこを読んでも,《もしも原子がみえたなら》をたのしむ平
尾さんや子どもさんとお母さんの姿が迫力をもって伝わってくるよ
うでした。32年間,ずっと切れ目なく仮説実験授業を実践し続け
られたというのもすごいと思いました。《もし原》,やりたくなり
ます。
◆「鉛筆の芯は電気を通すか」丸山秀一さん
 《自由電子が見えたなら》は,好きな授業書のひとつで,興味深
く読ませていただきました。鉛筆の芯が電気を通す実験は,その意
外性や身近なもので実験できるという手軽さが気に入っています。
確かめるといったら,徹底的に「全メーカーの全種類の鉛筆を確か
める」というところ,すごいな〜と思うと同時にとても納得できる
実験結果だと思いました。
◆「道徳プラン広がっています」遠藤郁夫さん
 道徳でいじめの授業をするというのは,教材選択や進め方がとて
も難しいと思うところですが,研究会には豊富な教材があるという
ことを再認識しました。(実は,持っている道徳プラン集を使って
授業をしたことがほとんどありません)
 紹介されている『生きる知恵が身につく道徳プラン集』,さっそ
く手に入れて読んでみたいと思います。
◆「仮説実験授業で表彰されました」由良文隆さん
 教育研究集会が教職員組合教育委員会の共催というのがすばら
しいですね。そこで,ずっと仮説実験授業の成果を発表し続けられ
た由良さんに拍手です!また,それを認めてくださった校長先生に
も拍手です。初任者研修の発表会での由良さんの5分間のスピーチ
の内容もスバラシイです。
◆「感動の離任式」市原辰徳さん
…初任の頃から10年間を振り返られたレポート,特に感動の離任
式の様子では,市原さんの幸せな笑顔が思い浮かびました。学校の
中で「おしつけをしない」ようにしようというのは,よほど意識し
ていないとついやってしまっている自分に気づくことがあります。
市原さんの清々しいレポートを読んで,わたしも「今からここか
ら」と,少しずつでも前に進んでいこうと思います。

●太田一郎(熊本・小,理専)
◆「楽しい理科をありがとう!」(出口陽正)
 出口さんが小学校の教員になるために2年間かけて小学校教諭の
免許をとったというのを初めて知りました。仮説実験授業にかける
出口さんの熱い思いを強く感じることができました。その熱い思い
を感じた子どもたちの感想がいいですね。卒業を前に自分の思いを
子どもたちに伝えるということは,ぜひやりたいことだと思って,
ぼくも伝えるようにしています。そうやって仮説実験授業の思想を
知る人たちが増えていくといいなあと思っています。
◆「感動の離任式」(市原辰徳)〜教師1年目から仮説実験授業の
実践を通してどんどん成長していく市原さんの姿が素晴らしいで
す。悩んだ時に相談相手になってくれる先輩やサークルがあってよ
かったなあと本当に思います。離任式は,こちらでは退任式と呼ば
れています。そして,新年度じゃなくて,3月末に開催されます。
新しい学校に移ってからの離任式の方が多いのでしょうか。そう
なったら,子どもたちがどんな反応をするのか体験してみたいなあ
と思いました。
◆「誕生日には手品を」(内山美樹)
 誕生日に手品というのは,いいですね。手品をすると,子どもた
ちからその種の説明をせがまれ,つい教えてしまいます。誕生日に
必ずするということが子どもたちにわかれば,長い期間お互いに楽
しむことができるなあと思いました。
◆「〈PETとんぼ〉をつくろう」(難波二郎)
 ペットボトルでとんぼができるというのは,初めて知りました。
ペットボトルの面から斜め20度で時計回りにずらしてとんぼ本体
を切り取り,ペットボトルの曲面を羽の「そり」に利用するという
のは,なるほどと感心しました。最初に気づく人は偉大です。宮本
さんがどうやって気づけたのか知りたくなりました。
◆「手回し直流・交流発電機」(采女詠一)
 この発電機は,面白いですね。問題をやりながら,直流と交流の
理解が深まるのがいいなと思いました。しかし,直流と交流の切り
替わる仕組みがよくわかりません。どんな仕組みになっているので
しょうか?
◆「おすすめです!『科学開講!京大コレクションにみる教育事
始』」(吉野由起,坂下佳耶)
 この前,ある研究会で面白そうと思いながら,結局買いませんで
した。それを今後悔しています。展示会があるみたいなので,ぜひ
行ってみたいです。実は,3月6日〜8日に上京するのです。今か
ら楽しみです。
◆「科学のたのしさがひろがるとき」(平尾二三夫)
 失礼ですが,平尾さんってまだ現職だったんだ!と思ってしまい
ました。それはずいぶん以前(30年前ぐらい?)に買った『分子
模型をつくろう』の著者ということで初めて出会っていたからで
す。ということは,ずいぶん若い時期にこの本を著していたんです
ね。ボクも1年生を担任した時に《もしも原子をみえたなら》を
やって,子どもたちの素直な反応にとても感激したことがありま
す。2年生の終わりには,科学劇「もしも原子がみえたなら」を一
緒に楽しみました。その子たちも,もうすぐ成人式です。会いたい
なあ……。
◆「仮説実験授業で表彰されました」(由良文隆)
 由良さん,まずはおめでとうございます。それにしても,現在勤
務している地では考えられないことです。教職員組合教育委員会
が共催している教育研究集会だからでしょう。表彰式での紹介がと
てもいいですね。仮説実験授業の存在と意義を十分理解してもらっ
ているというのが伝わってきます。ボクも退職まであと4年です
が,退職後も仮説実験授業を子どもたちと楽しみたいと思っていま
す。由良さんみたいな生き生きと活動している先輩がいるとうのが
目標にもなるし,うれしいです。
◆「みんなで元気に怒られようよ」(小川 洋)
 子どもたちを怒るという場面をどうするかというのは,なかなか
難しいですよね。どうしても怒り怒られる関係を避けることはでき
ないと思うので,お互いに明るく終われるといいなあと改めて思い
ました。それ行けドンドン?にならないためにも,「2割以上の法
則」というのも覚えておきたいと思いました。こういう歯止めにな
る考え方というのも大事ですね。
◆「1700年代の科学とフリーメーソンの科学者たち」(板倉聖
宣,多久和俊明,実藤清子)
 以前から板倉さんのフリーメーソンの研究が始まっているという
のは耳にしていたので,やっと始まったという感じです。とてもう
れしいです。実は,2015年冬の大会のナイターで多久和さんの
話を聞いていたので,ますます楽しみになっていたところでした。
これからどんな話が展開するのかとても楽しみです。この前,リス
ボン地震(1755年)のことがテレビであっていたのですが,その
復興を担ったポンバル侯爵(セバスティアン・デ・カルヴァー
リョ)もフィリーメイソンに違いないと思って観ていました。それ
は,その地震の調査のために科学的な手法を取っていて,「近代地
震学の先駆者」と呼ばれているからです。また,その後,ポンバル
様式と言われるヨーロッパ初の耐震建築を生み出して復興を目指し
ているのですから。

●山田晃靖(福井,小,ふれあい)
◆1.1700年代の科学とフリーメイソンの科学者たち
 長文ですが,興味深く読みました。当時,いや古代から科学が人
を魅了してきたこと,魅了された人々は何をしてきたかについて,
改めて学びたいです。当時の環境の中で,科学を進めた彼らは,自
由と寛容の精神を重んじたのではないか,という点についても,次
回でさらに追究していただければいいなと思います。教育と関係す
ると思いますので。
◆2. みんなで元気に叱られようよ
 〈小言,頭の上を行く〉こういう「処世術」は教師が知っておく
といいですね。こういうときには,これを子どもたちにも教えると
いうことが書いてあり,そうだなと思いながら読みました。そし
て,先生は真っ赤になって叱るときは,こんな時ということを予め
宣言しておけば,子どもたちは,今なぜ叱られているかを少しづつ
理解するはずです。
 2割以上の法則は,学級経営を振り返る上で,役立つと思いま
す。
◆3. 誕生日には手品を
 手品は,子どもたちとのコミュニケーションツール。それ以前
に,ここで紹介されているような手品は,演じるほうも見るほうも
楽しい時間を共有できる優れたものです。私も同じようなことをし
ていました。低学年の子どもたちに見せたときは,家の人に,「先
生は魔法使いや」と言っていたことを人伝えで聞いて驚きました。
◆4. たのしい理科をありがとう
 先生の思いを伝えるということは大事ですね。子どもたちがどう
思うかは,別にして。たのしい授業で,先生と子どもたちがたのし
さを共有していれば,その思いは伝わりますね。
5. バレンタインデーで楽しむ3つの授業
 この時期にたのしい実践文に出会いました。チョコレートのやり
取り以上のたのしさを子どもたちは感じることでしょう。人を好き
になることや愛することについて,まじめにたのしく考えると思い
ます。
◆6. 仮説実験授業で表彰されました
 長年の仮説実験授業をやり続けてこられた実績が,外部の表彰と
いう形で認められたことは意味があると思います。多くの人から注
目され,私もやってみたいと思う人が増えれば,とてもよい効果を
生みます。
 以下興味深かった論文です。
7.感動の離任式
8.手回し直流・交流発電機
9.〈PETとんぼ〉をつくろう

●島 百合子(富山・小学校)
 今回の表紙はおもしろいですね。自分でも作れるというのがいい
です。さっそく子供たちとやってみたいと思います。
 『たの授』では入力だけでなく出力できるものがたくさんあるの
が魅力です。
◆根本さんの『バレンタインデーで楽しむ3つの授業』もやってみ
たい授業の1つです。
 小松サークルの福岡志津子さんが高校生を相手に「結婚の条件」
を聞いたそうです。
・こづかい制をひかない(男)
・言わなくてもお茶が出てくる(男)
・色白(男)
・男友達と仲良くしていても文句を言わない(女)
・経済力(女)
・二つ上(女)
など,どれもおもしろいですねえ。
 我がクラスの小3に聞いたら,どんな風に答えるのかなあ。
◆市原さんの「感動の離任式」は,共感して読みました。
 私も教師1年目に子どもたちから拒否された覚えがあります。で
も,そのおかげで仮説を知り学ぶようになったのですから,何が幸
いするか分からないものです。
◆丸山さんの「鉛筆の芯は電気を通すか」は興味深かったです。
 初めて私がこの実験をしたとき,電気が通らなくて「あれ?」と
思いました。
◆丸山さんのグラフは圧巻ですね。よくぞ調べたなあという感じです。
 そうかあ。メーカーによって違うのか。知りませんでした。何か
基準みたいのがあって同じなのかと思っていました。
 
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
仮説社のメールマガジンをお読みくださいましてありがとうござい
ます。弊社発行の月刊誌『たのしい授業』や書籍をお読みくださっ
ている読者のみなさまや,仮説実験授業を実践,あるいはこれから
実践してみたいと考えている方などに,弊社の新刊情報を少しでも
早くお知らせできたらと思い,このようなメールマガジンを発行し
ています。そのほかにも,『たのしい授業』の情報,新しい実験器
具やおもちゃの情報もいち早くお伝えできればと思っています。当
メールマガジンへのご要望などございましたら,下記メールアドレ
スにお寄せくださいますようお願いいたします。
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